三菱UFJ 信託銀行 法人コンサルティング部
牧野達也 林 良樹
本誌2025年8月号に掲載した「株主提案権の事例分析⑴」(本誌497号22頁以下)では、2024年7月総会~2025年6月総会の株主提案の全体像を示したのちに、2024年7月総会~2025年5月総会までの株主提案の事案につき、いくつかの観点から分析を行うとともに、事例を紹介した。
本号においては、第2弾として、2025年6月総会の株主提案の事例につき、前号と同様の観点からの分析を行うとともに、事例を紹介することとする。なお、前号と同様、文中意見にわたる部分は筆者らの個人的見解であることをあらかじめお断りしておく。

株主提案権の事例分析 ⑴ ―2024年7月総会~2025年6月総会
Ⅲ 2025年6月総会における株主提案の状況
前号に記載のとおり2025年6月総会では111社(招集通知発送後に株主提案が全件撤回された2社(ランドコンピュータ、ウィザス)を含めると113社で過去最多を更新)で株主提案の付議が確認できた。111社はすべて定時株主総会である(前年も同様)。
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