2026年2月号(503号)

ガバナンスサーベイ2025から見るコーポレートガバナンスへの取組み状況

三井住友信託銀行 ガバナンスコンサルティング部
倉持 直  宮﨑航一  坪田和樹

Ⅰ はじめに

 コーポレートガバナンス・コード(以下「CGコード」という)の制定から10年が経過し、日本企業のコーポレートガバナンスの取組みは着実に進展してきた。かかる中、経済産業省は、2025年4月、「『稼ぐ力』を強化する取締役会5原則」(以下「取締役会5原則」という)および「『稼ぐ力』の強化に向けたコーポレートガバナンスガイダンス」(以下「CGガイダンス」という)を公表し、「稼ぐ力」の強化に向けたコーポレートガバナンスの取組みの前提となる考え方や取組みの進め方等を示した。これらの動きは、形式面の整備にとどまる企業が多いとの指摘もある日本企業のコーポレートガバナンスの取組みを、CGコード本来の目的に立ち返り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につながる実質的な取組みへと深化させることを意図している。

 また、投資家側に目を向けると、2025年6月にはスチュワードシップ・コードの第三次改訂版が公表され、協働エンゲージメントの推進が促される等、投資家によるエンゲージメントの強化の動きも加速しており、各社は自社のコーポレートガバナンスに関する取組みを見直した上で、取組みを絶えず見直す必要がある状況といえる。

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